vol1.寄生虫と花粉症

掲載日:2019.06.30

よもやま話と言うと「四方山話」と書いて、いろいろな話題の話、世間話と言う意味があります。要は、好きな事を勝手に書いている話と理解しております(ごめんなさい)。

今回は第1回目と言う事で、何を書こうか迷いましたが(と言ってもそんなにネタは無いのですが・・・)、ちょうど、先日最終回を迎えた山下智久さん主演の「インハンド」に出ていた寄生虫について書こうと思います。

主人公「紐倉博士」は寄生虫学の専門で、ドラマの中にも「人間が段々寄生虫を駆除したせいで云々」というセリフが何度かありましたが、そのセリフを聞いてこんな事を思い出しました。

 薬局の薬剤師の中には、学校保健安全法のもと、学校の環境衛生の維持・管理のため「学校薬剤師」を兼務されている方もおられると思います。私の義父もその一人で、昭和30年代からその任務に就いており(今は引退済み)、当時は今とは違って、薬剤師が検尿や検便も検査しておりました。
その同僚の先生の書かれた文章に「回虫の産出する抗アレルギー物質が毎年春先を賑わす花粉アレルギー症に貢献していたという記事を見て、ある中学校での一駒が脳裏をかすめた。山と積まれたマッチ箱の検体(糞便)を顕微鏡にかけて保有率約80%と出た時の驚き―――。よく杉の花粉が虫卵混じって視野に入ってきたが、回虫も花粉を嫌って抗アレルギー物質を産出して自己防衛し、たまたま家主様には家賃のつもりでお返ししていたのかもしれません。」とありました。
回虫は別名十二指腸虫とも言って、昭和中期までいわゆる人糞を肥料にしていた関係で、人の口→糞便→畑の肥やし→と言うサイクルで、多くの人に広がって寄生していた蟯虫(ぎょうちゅう)の仲間です。今はほとんど見られなくなっているのですが、現代は化学肥料を使い、衛生面できれいになってしまったせいで、多くの人に花粉症が発症しているのかもしれません。昔の鉄製お鍋と貧血の関係に近いかも?

 と、こんな感じで良いのかとお思いの方もいらっしゃるとは思いますが、雑学や面白い事、気が付いた事などをこのコーナーに気負わず書いていこうと思います。これからもよろしくお願いします。